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服の歴史と構成を織りなす要素として民族衣装を研究材料にし、
そこから得られる機能性や美を服に落とし込み多方面から表現しています。

NETHERLAND  MARKEN

Photo by 田村正義 MasayoshiTamura
Image processing by eofm
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 オランダマルケン島やフォーレンダムなど一部地域で着られている民族衣装のダブルジャケットをイメージしたジャケット。

調査した実物は、首元の中に、四角いスカーフを三角になるよう二つ折りにしたものに「ひだ」をよせて巻くことで首元からの風を防ぐ仕組みになっており。その厚み分も含めた肩傾斜になっているので異常な「なで肩」形状になっているのが特徴的だった。また袖は現在の一般的なジャケットよりも強く湾曲しており、小さいAHと細い袖は動きやすさを重視した結果ではないかと思う。形状としてはスペインの男性用ジャケットに似たものではあるが、港町であることと、比較的寒冷地であること、強風で有名なマイケル湖などの影響もあり、その地域独自の進化を経た結果ではなかろうか。

​セーラーパンツのような特徴が見られるこの地域のパンツ。ウェストにふんだんなギャザーを寄せることで、非常にゆったりとした作りになっているのが特徴。16世紀ヨーロッパで流行った中東風のボリュームのあるパンツが独自の進化を経てそのまま着られ続けてきた結果ではないかとも思われる。ボリュームは中東由来で、パンツのディティールはヨーロッパ流という混合物である。地域によってはボリュームは抑えられ現在のセーラーパンツと同じようなものに進化しているものもあり村や地域によってそのシルエットや着合わせが異なるので個々に見るのも非常に面白い地域だ。

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